【基板設計】オペアンプ入力端子の配置に注意
オペアンプは、微弱な電気信号を増幅させる機能を持ち、コンデンサや抵抗と組み合わせて使用します。ノイズによる影響を抑えるには、基板設計の段階で入力端子と抵抗の位置を近づけることが大切です。
オペアンプ回線とノイズ対策
オペアンプは、あらゆるアナログ・シグナル・チェーンで重要な役割を果たす部品です。しかし、回路配線にオペアンプを使う際には、ノイズ対策に悩まされることも少なくありません。
こちらでは、オペアンプ回線とノイズ対策について解説します。
オペアンプの概要
オペアンプとは集積回路のことであり、微弱な電気信号を増幅させるために用いられます。出力端子を一つ、入力端子を二つ備え、入力端子の間で発生する電圧を増幅させた上で出力させるのが特徴です。
また、単体で使用するのではなく、コンデンサや抵抗と組み合わせ、回路を作ることで機能を発揮できるようになるのもオペアンプの特徴として挙げられます。回路の主な応用事例は以下の通りです。
・入力信号を増幅させる
小さな入力信号も、オペアンプを回路に組み込むことで大きな入力信号へと変えることができます。拡声器で例えると、実際の声が小さな入力信号、オペアンプが拡声器、拡声器から出た声が大きな入力信号です。センサーの信号を大きくするためにオペアンプが入った回路を使えば、微弱な信号でも大きくできます。
・任意の周波数を取り除く
オペアンプ回路が入力信号のフィルターになることで、あらかじめ定めておいた周波数の信号だけを除去し、出力できるようになるのもポイントです。この世界には様々な周波数や信号が絡み合い、音にも多種多様な周波数が存在するため、人はそれを聞き分けながら生活を送っています。しかし、電子回路に関しては、必要な信号以外は不安定な動作を引き起こす原因になりかねません。
コンデンサと抵抗をオペアンプと組み合わせれば高精度のフィルター回路が完成し、不要な信号・周波数を除去できます。例えば、ボイスレコーダーや音声認識機器にこの機能を活用すると、認識したいと考えている周波数に近い音だけを取り出し、他の周波数の音を取り除くことが可能です。
ノイズ対策
オペアンプには様々なメリットがありますが、入力端子がノイズの影響を受けやすいといった懸念点もあるため注意が必要です。プリント基板で対策を行っておけば、ノイズを気にせずにオペアンプを活用できるようになり、フィルター回路としての役割も果たしてくれます。
例えば、オペアンプの一般的な回路では入力端子に抵抗をつけるパターンがありますが、抵抗と入力端子の距離が離れすぎているとノイズの影響が及びやすいです。そのため、プリント基板に抵抗を組み込むときには入力端子近くへの配置が大切です。抵抗と入力端子の距離をなるべく近くすると、ノイズを最小限に抑えられます。
オペアンプは増幅出力の特性上、特に入力ピンへのノイズの影響が大きいといわれています。抵抗を入力ピンに入れる方法もありますが、プリント基板上で入力ピンに近い位置で抵抗を配置し、入念にノイズ対策をするようにしてください。
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オペアンプは、微弱な信号を増幅させるために活躍するものです。単体での使用はなく、抵抗やコンデンサを組み合わせることによって、様々な機能を発揮します。例えば、オペアンプを組み込んだ回路を使えば、小さな信号も大きな信号へと変えることが可能です。また、フィルター回路としての機能も備えており、不要な信号や周波数を取り除くのに役立ちます。
しかし、オペアンプはノイズの影響を受けることが多いため、プリント基板の段階で対策を行うことが大切です。例えば、オペアンプの入力端子と抵抗はなるべく近い位置に配置するのがポイントといえます。特に入力ピンはノイズの影響が及びやすいため、しっかりとしたノイズ対策が必要不可欠です。
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